札幌保健医療大学

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学科長挨拶

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地域の保健医療を担う看護職をめざしてともに学びませんか

 あなたにとって「私らしく生きる」とはどの様なことですか。ここ数年間、新型コロナウィルス感染症の蔓延や頻発する災害を経験し、私たちは生きていることや健康であることの大切さを実感してきました。そして、その場面にいつも看護職の活躍があったことは誰もが認めるところです。それでは、今看護職にはどの様なことが求められているのでしょうか。

 私たちの社会は超少子高齢社会であり、健康に対するニーズも多様化・複雑化しています。今は入院をして病気を治す時代から、病気と上手く付き合い、いかに自分らしく生きるかを問う時代になりました。住み慣れたところで元気に暮らし続け、自分の家で自分らしく最期を迎えたいという願いを持つ人が増えてきました。その願いを叶えるために、看護職は医療機関から暮らしの場に活動を広げ、家族を含めた関係者、関係職種と効果的な連携をとりながら支援を展開しています。

 私たちはどこで暮らしていても自分らしく健康に生きる権利を持っていますが、実際は暮らしている地域の条件や働き方に大きく影響を受けています。私たちが暮らす北海道は広大であり、寒冷地という特徴を持っています。また保健医療福祉サービスの実態も地域により大きく異なっています。その地域の特徴を捉えながら、そこで暮らす人々に真摯に向き合い、その人たちの背景や生活を捉え、今何を考え、何を望んでいるのかを対話を通して知ること。看護はここから始まります。

 しかし、相手に関心を持ち対話するだけでは看護はできません。看護職が支援するする人々は多様な経験、価値観を持ち、困難な状況にある人も少なくありません。その様な人々を支援する看護職には幅広い教養や豊かな人間性、そして人々の生命に関わる看護専門職としての知識と高い看護技術、科学的根拠に基づいた実践能力が求められます。

 本学では1年前期という早期に実習を経験しますが、講義、演習、実習を通して学びの順序を尊重しながら学修します。学修をすすめる中では厳しいことや辛い場面に出会うこともあるでしょう。「何故、私は看護を学んでいるのだろう」と悩むこともあると思いますが、その課題に真剣に向き合うことから多くの学びを得ることができることも事実です。

 繰り返しますが、信頼される看護職になるために、確かな知識と実践能力を身につけることは不可欠です。そして人々の生命に対する畏敬の念を持ち、その人々がその様な人生を送りたいと願っているのかを知り、真摯にその人たちに向き合い、行動する力が必要です。

 本学の教育理念の根幹にある「人間力」。「人間力」としての「豊かな感性」「高潔な精神」「確かな知力」「他者との共存」は、今後ますます看護職に求められる能力です。本学には看護学科と栄養学科があります。両学科の学生が一緒に学修する科目もあります。学生の時から他職種と共に学び、その中で看護とは何かを考え、共に活躍できる看護職をめざしてみませんか。
保健医療学部 看護学科 学科長
近藤 明代 KONDOH AKIYO